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【2026年版】なぜ副業が政策テーマに?副業促進の政府施策を時系列で解説

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  • 副業ぐらし編集部

2017年の働き方改革を起点に、日本では副業・兼業をめぐる政府施策が段階的に整備されてきました。本記事では、2017年から2026年現在までの副業促進に関する政府の方針や制度を、時系列でスッと整理します。この1ページを読むことで、副業を取り巻く政策の全体像と、その流れが把握できる構成です。

副業促進の政府施策を時系列で解説

なぜ副業が政策テーマになったのか

「副業解禁」という言葉だけ見ると、急に方針転換したように感じますよね。
でも実際は、人口減少や働き手不足、働き方の多様化といった背景がじわじわ積み重なってきました。
政府としては、副業そのものを増やしたいというより、「一つの会社に縛られない働き方」を制度面で整理する必要が出てきた、という流れです。

  • 少子高齢化による労働力人口の減少
  • 個人のキャリアが長期化・多様化
  • 企業側の人材確保・活用の課題

2017年:働き方改革で副業が明確に位置づく

副業促進の出発点としてよく挙げられるのが、2017年の「働き方改革実行計画」です。
ここで、副業・兼業は「多様な働き方を実現するための一要素」として整理されました。
この時点では、まだルール整備の方向性を示した段階です。

  • 2017年3月:働き方改革実行計画を公表
  • 副業・兼業を否定しない方針を明示
  • 以降の制度設計の土台になる

政策文書:働き方改革実行計画(内閣官房)

2018年:副業・兼業ガイドラインの策定

2018年は、副業政策が「考え方」から「具体的なルール」に進んだ年です。
厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を策定し、企業と労働者の双方が参考にできる基準を示しました。
あわせて、モデル就業規則も見直されています。

  • 2018年1月:副業・兼業ガイドライン策定
  • 副業を原則容認する考え方を提示
  • 企業が制限できる場合の整理も明記

政策文書:副業・兼業の促進に関するガイドライン(厚労省)
参考:モデル就業規則

就業規則を確認するイメージ

2020年:運用面を補強するガイドライン改定

副業が現実的になるほど、運用面の細かい論点が目立つようになります。
そこで2020年に、ガイドラインが改定され、労働時間管理や健康確保の考え方が補足されました。
「やっていいか」よりも「どう管理するか」に重心が移った印象です。

  • 2020年9月:ガイドライン改定
  • 労働時間の通算や割増賃金の考え方を整理
  • 副業時の健康管理にも言及

発表資料:ガイドライン改定について(厚労省)

働き方を話し合う様子

2024年:骨太の方針に見る副業の扱い

2020年代に入ると、副業は労働政策だけでなく、経済政策の文脈でも語られるようになります。
骨太の方針2024では、人材の流動化や多様な働き方の一環として副業・兼業が位置づけられています。
副業が「例外」ではなく、前提の一つになりつつあることが読み取れます。

  • 副業・兼業を人材循環の手段として整理
  • 中小企業や地域への人材供給の視点
  • 制度としての定着フェーズへ

政策文書:経済財政運営と改革の基本方針2024

2025年:副業・兼業ガイドラインの最新版

副業をめぐる制度整理は、2025年にもアップデートされています。
厚生労働省は令和7年(2025年)3月に、最新版の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を整備・公表しました。
これまでの方針を大きく変えるものではなく、運用面で迷いやすいポイントを整理し直した位置づけです。

  • 労働時間通算の考え方をより分かりやすく整理
  • 副業時の安全配慮義務について解説資料を追加
  • 企業・労働者双方が確認しやすい構成に更新

政策文書:副業・兼業の促進に関するガイドライン(厚生労働省)

2026年:公務員副業規制の緩和という動き

2025年末から2026年にかけての最新動向として、公務員の副業規制の見直しが挙げられます。
2026年4月を目安に、国家公務員制度の変更が予定されており、これまでより柔軟な副業が認められる方向です。
副業促進の流れが、民間企業だけでなく公務分野にも及び始めた点が特徴的です。

  • 2026年4月予定で公務員副業規制を緩和
  • 趣味やスキルを活かした副業を想定
  • クラフト販売、教室運営、地域活動などが例として想定

全面解禁ではなく、公務の信頼性や公共性とのバランスを前提にした制度設計が検討されています。

まとめ:副業政策の流れをどう理解するか

  1. 副業促進は2017年以降、働き方改革の一環として段階的に制度化されてきた
  2. 2026年現在は、解禁を議論する段階から、整理・運用・定着を重視するフェーズに入っている