副業の税金はいくら?収入別シミュレーション【2025年版】
「副業でいくら稼げば、税金はいくら増えるの?」――多くの人が悩むポイントです。本記事では2025年の制度に基づき、所得税・復興特別所得税・住民税の基本から、収入(売上)と経費率を前提にした概算シミュレーションまでを整理。まず全体像をつかみ、あなたのケースに近い数字を素早く見積もれるように解説します。
2025年版:この記事の前提と注意点
本記事は2025年時点の制度を前提に、会社員の副業(業務委託・フリーランス等)を想定した概算です。社会保険の増減は扱わず、所得税・復興特別所得税・住民税に焦点を当てます。実際の税額は本業の年収や控除、家族構成、保険料、申告区分などで変わります。あくまで「目安の把握」として活用してください。
- 対象:会社員の副業(事業所得・雑所得想定)
- 扱う税目:所得税+復興特別所得税+住民税
副業でかかる税金の基本(3種類)
副業の利益(=収入−経費)には、主に次の3つがかかります。所得税は超過累進税率、住民税は一律10%、復興特別所得税は所得税額の2.1%が加算されます(2037年まで継続予定)。
- 所得税:5%〜45%の超過累進
- 復興特別所得税:所得税額×2.1%
- 住民税:原則一律10%
課税の仕組み:利益・区分・申告方式
副業収入は「売上」ではなく「利益」に課税されます。帳簿に基づく必要経費を差し引いた残りが課税対象です。所得区分は主に「事業所得」または「雑所得」。事業性が認められれば青色申告の適用余地が生まれ、控除や損失繰越など有利になります。
- 利益=収入−経費(領収書・明細の保存必須)
- 区分:事業所得(青色/白色)または雑所得
シミュレーションの前提(共通条件)
以下の単純化した前提で「副業の増える税額(概算)」を算出します。実務では本業の年収次第で「副業利益に対する実効的な追加税率(限界税率)」が変わるため、複数レンジで目安を提示します。
- 経費率:30%(利益=収入×70%)
- 社会保険の増減は考慮しない
- 基礎控除等は「本業側で消化済み」として、副業利益に対する限界税率で概算
- 限界税率の例(所得税×1.021+住民税10%):
- 10%帯:約20.21%
- 20%帯:約30.42%
- 23%帯:約33.483%
収入別シミュレーション:概算の増える税額
下記は「副業の年間収入(売上)」から経費30%を差し引いた利益に、限界税率(20.21%/30.42%/33.483%)を掛けた概算の追加税額です。あなたの本業年収が高いほど、適用される限界税率は上振れしやすくなります。
- 収入30万円(利益21万円)→ 税額の目安:約4.2万 / 6.4万 / 7.0万
- 収入50万円(利益35万円)→ 税額の目安:約7.1万 / 10.6万 / 11.7万
- 収入100万円(利益70万円)→ 税額の目安:約14.1万 / 21.3万 / 23.4万
- 収入200万円(利益140万円)→ 税額の目安:約28.3万 / 42.6万 / 46.9万
- 収入300万円(利益210万円)→ 税額の目安:約42.4万 / 63.9万 / 70.3万
使い方:おおよその利益見込み(=売上−経費)に上記のレンジを掛ければ、翌年以降に増える税負担の感覚がつかめます。実務は源泉徴収や各種控除で前後します。
住民税の納付タイミングと留意点
住民税は翌年度に課税され、原則は本業の給与からの特別徴収(天引き)です。自治体の運用や申告内容によっては普通徴収(自分で納付)になる場合もあります。いずれにせよ、副業で利益が出た年の翌年に住民税が増える点をキャッシュフロー計画に織り込んでおきましょう。
- 翌年課税:資金繰りは「翌年の負担増」を前提に準備
- 概算納付(予定納税):利益が大きい年は発生することがある
節税の基本:経費・控除・青色申告の活用
正しい帳簿と証憑管理が節税の出発点です。事業性があり青色申告が適用できるなら、青色申告特別控除(最大65万円)や家族への給与(要要件)など有利な制度を検討できます。小規模企業共済やiDeCoは長期の資金計画とセットで判断を。
- 経費の可否判断:業務関連性・継続性・合理性を基準に
- 青色申告:要件を満たせば控除・損失繰越などメリット
確定申告が必要になるライン(20万円ルール)
会社員でも、副業で得た所得(利益)が年間20万円を超えると確定申告が必要になるのが一般的な目安です。なお、住民税は別途申告が必要となるケースがあり、20万円以下であっても申告が必要となる場合があります。源泉徴収票・帳簿・領収書を整備し、早めに準備しましょう。
- 「所得」=売上−経費(源泉徴収は「前払い」に過ぎない)
- 住民税は原則申告必要のケースに注意(20万円以下でも)
まとめ:数字で把握して、準備・管理・最適化
- 年間の売上と経費率を見積もり、利益×(20〜34%程度)のレンジで追加税額を把握する。
- 帳簿・証憑を整え、青色申告や各種控除の適用可否をチェック。翌年の住民税増を見越して資金を確保する。